石﨑歯科医院流「歯周病」をわかりやすく‼️

2026.08.13

歯周病について

歯を支えている「骨」が溶けていく病気です

「歯周病って、歯ぐきから血が出る病気ですよね?」

患者さんから、よくこのようなご質問をいただきます。

もちろん、歯ぐきの腫れや出血は歯周病の大切なサインです。

しかし、歯周病で本当に注意したいのは、歯ぐきだけではありません。

歯周病が進行すると、歯を支えている骨(歯槽骨)が少しずつ失われていきます。

つまり歯周病は、

「歯そのもの」ではなく、歯を支えている周りの組織が壊れていく病気

なのです。

最初は痛みがほとんどないまま進行することも多いため、「痛くないから大丈夫」と思っている方は注意が必要です。

歯周病はどのように進行するのでしょうか?

歯周病は、突然歯がグラグラする病気ではありません。

多くの場合、次のような変化を少しずつたどっていきます。

① 歯の表面にプラーク(歯垢)が付着する

歯みがきが十分にできていないと、歯と歯ぐきの境目にプラークがたまります。

プラークは、単なる「食べかす」ではありません。

細菌が集まってできた、いわば細菌のかたまりです。

② 歯ぐきに炎症が起こる

プラークの中の細菌によって歯ぐきに炎症が起こると、

  • 歯ぐきが赤くなる
  • 歯ぐきが腫れる
  • 歯みがきで血が出る
  • 歯ぐきがむずむずする

などの症状が出てきます。

この段階を歯肉炎と呼びます。

歯肉炎は、歯周病の初期段階です。

この時点では、適切な歯みがきや歯科医院でのクリーニングによって、健康な状態に戻せる可能性があります。

③ 炎症が歯ぐきの奥へ進んでいく

歯肉炎の状態を長く放置すると、炎症が歯ぐきの中へ進んでいきます。

歯と歯ぐきの境目にある溝が深くなり、歯周ポケットができてきます。

この歯周ポケットの中にはプラークや歯石がたまりやすくなり、さらに細菌が増えやすい環境になります。

④ 歯を支えている骨が少しずつ失われる

ここが歯周病で最も注意してほしいところです。

炎症がさらに進行すると、歯ぐきだけではなく、その下にある**歯を支えている骨(歯槽骨)**にも影響が及びます。

歯槽骨が少しずつ吸収されると、歯を支える力が弱くなっていきます。

この状態が、一般に「歯周炎」と呼ばれる段階です。

⑤ 歯がグラグラしてくる

さらに歯周病が進行すると、歯を支えている骨が大きく失われ、

  • 歯がグラグラする
  • 歯ぐきが下がる
  • 歯が長くなったように見える
  • 歯と歯の間に隙間ができる
  • 歯の位置が変わってくる
  • 噛みにくくなる

などの変化が現れることがあります。

ここまで進んでしまうと、失われた骨を完全に元の状態へ戻すことは簡単ではありません。

だからこそ、早期発見・早期治療が大切なのです。

「歯肉炎」と「歯周炎」は何が違うの?

少し専門的になりますが、ここは知っておいていただきたいポイントです。

歯周病は、大きく分けると

歯肉炎 → 歯周炎

という進行があります。

歯肉炎

歯ぐきに炎症が起こっている状態です。

歯ぐきが腫れたり、歯みがきで出血したりします。

この段階では、基本的に歯を支える骨には大きな破壊が起こっていません。

歯周炎

炎症が歯ぐきだけではなく、その奥にある歯を支える組織まで進んだ状態です。

歯を支えている骨が失われることがあります。

つまり、

歯周炎=歯を支える骨が壊されていく段階

と考えると分かりやすいでしょう。

歯周病は「痛くない」のが怖い

むし歯の場合、「痛いから歯医者へ行こう」と思う方が多いと思います。

ところが歯周病は、かなり進行していても強い痛みが出ないことがあります。

そのため、

「痛くないから大丈夫」

とは限りません。

むしろ、

「痛くないのに、歯を支えている骨が少しずつ失われている」

ことが、歯周病の怖いところです。

歯がグラグラしてきたときには、すでにかなり進行していることもあります。

こんな症状はありませんか?

次の項目に当てはまるものがないか、一度チェックしてみてください。

  • 歯みがきをすると血が出る
  • 歯ぐきが赤く腫れている
  • 歯ぐきが以前より下がってきた
  • 歯が長くなったように見える
  • 歯と歯の間に食べ物が詰まりやすくなった
  • 口臭が気になる
  • 朝起きたとき、口の中がネバネバする
  • 歯ぐきから膿が出る
  • 歯が以前より動くようになった
  • 噛むと歯が痛い、または違和感がある
  • しばらく歯科医院で歯周病のチェックを受けていない

一つでも気になる症状があれば、一度歯科医院で確認してもらうことをおすすめします。

歯周病の原因は「歯石」だけではありません

「歯周病は歯石が原因ですよね?」

これもよくある誤解です。

歯周病の主な原因は、歯の表面や歯と歯ぐきの境目に付着するプラーク(歯垢)に含まれる細菌です。

プラークが残ったままになると、時間とともに歯石が形成されます。

歯石そのものが細菌のかたまりというわけではありませんが、表面がザラザラしているためプラークが付着しやすくなり、歯周病を悪化させる要因になります。

そのため、

「歯石を取ったから、もう歯周病は大丈夫」

ではありません。

毎日のプラークコントロールが非常に重要です。

歯周病は、お口だけの問題なのでしょうか?

歯周病はお口の中で起こる病気ですが、近年では全身の健康との関係についても研究されています。

特に糖尿病など、全身の状態と歯周病には相互に関係することが知られています。

ただし、

「歯周病があるから必ず全身の病気になる」

という単純な話ではありません。

お口の健康を整えることは、全身の健康を考えるうえでも大切な習慣の一つです。

歯周病を予防するために大切なこと

歯周病予防で最も基本となるのは、毎日のプラークコントロールです。

① 毎日の歯みがき

歯ブラシで歯の表面だけではなく、歯と歯ぐきの境目まで丁寧に磨きましょう。

② 歯間ブラシ・デンタルフロス

歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れを十分に取り除くことが難しい場合があります。

歯間ブラシやデンタルフロスを、自分のお口に合った方法で使いましょう。

③ 歯科医院での定期的なクリーニング

自分で行う歯みがきだけでは、どうしても取りきれない汚れがあります。

定期的に歯科医院でチェックとクリーニングを受けることが大切です。

④ 歯周病の状態を定期的に確認する

歯周ポケットの深さや出血の有無、歯の動揺、歯を支える骨の状態などを確認することで、歯周病の進行を早く見つけることができます。

歯周病で歯を失わないために

歯周病は、歯そのものが悪くなる病気ではありません。

歯を支えている周りの組織が少しずつ壊れていく病気です。

そして、一度失われた歯を支える骨を完全に元通りにすることは、簡単ではありません。

だからこそ、

「歯が痛くなったら歯医者へ行く」

だけではなく、

「痛くなくても定期的に歯周病をチェックする」

ことが大切です。

歯を長く残すためには、歯そのものを大切にするだけでなく、歯を支えている歯ぐきや骨を守ることが重要なのです。

石﨑歯科医院では「歯を残すための歯周病治療」を大切にしています

石﨑歯科医院では、歯周病の治療を単に「歯石を取ること」だけとは考えていません。

現在のお口の状態を確認し、

「なぜ歯周病になったのか」
「どこに汚れが残りやすいのか」
「歯を支えている骨はどのくらい残っているのか」
「これからどうすれば歯を長く残せるのか」

を一緒に考えていきます。

歯周病は、早い段階で気づくことができれば、進行を抑えるためのさまざまな方法があります。

「歯ぐきから血が出るけれど、痛くないから放っている」

「最近、歯が長くなった気がする」

「口臭が気になる」

「歯が少し動くようになった」

そんな変化があれば、一度ご相談ください。

大切な歯を長く使い続けるために。

石﨑歯科医院では、患者さんのお口の状態を一緒に確認しながら、できるだけご自身の歯を長く守っていくための歯周病治療・予防に取り組んでいます。

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